現在朝九時

裸足にTシャツで過ごせる程度に暖かい、けれど窓からそよぐ風は朝の涼しさを含み、同時に鳶のピョロロロと言う声を届けて。三年間毎日のように働いているスピーカーからは、控えめな音量でスピッツなんか流れて。
そっとかけられる毛布のように、光が優しく差し込む部屋。僕のベッドで君はまだ布団にもぐっている。
『ありふれたこの魔法で、作り上げたよ。』