言葉の収束。

どうでしたでしょうか、思いつきましたか?
では解答例です。
 
第一問、『味覚→聴覚』
これは「甘い声」なんてのが挙げられます。「甘い音」なんてのもギリギリ行けるかも知れませんが、「甘い声」の方が納得できるでしょう。僕は疑念を抱きながらも「甘い音」と解答しました。先生が「甘い声」を正解として挙げて、悔しい思いをしました。
変わったところでは、「スパイスの効いたギター」なんてのも可能ですね。「スパイスの効いた」は味覚ですし、ギターは物質名詞ですが、ここでは当然ギターの音の事を示すので、味覚→聴覚です。
 
第二問、『味覚→視覚』
これは「渋い色」なんてのが挙げられます。渋いは他の用法の方がよく使われるでしょうが、元々は味を表す言葉です。渋柿とか。あとは「味わい深い色」なんてのも解答の一つでしょう。「味わい深い」は味覚の言葉でありながら、味を表す事はほとんど無い面白い言語です。
 
第三問、『嗅覚→聴覚』
「くさい台詞」なんてのが可能でしょう。これは名誉挽回、先生が「記号論としては、このような表現は無い」って説明した後に、僕が答えを挙げました。先生も納得してくれました。ただ、確かに台詞は書く事もあるんで、本当に間違いない正解かって言われると自信ありません。
 
第四問、『視覚→聴覚』
これは「明るい声」「暗い声」が挙げられます。僕もこれは答えられましたが、先生が変わった回答として「黄色い声援」を挙げた時にはやられたと感じました。これを答えたかったと思いました。
 
なかなか面白いなあと思ったので書いてみましたが、いかがでしたでしょう。
記号論的に解答できないモノとして、
『味覚→触覚』
『嗅覚→触覚』
『聴覚→嗅覚』
『聴覚→触覚』
『視覚→聴覚』
『視覚→触覚』
なんかがあります。ただ、僕が『嗅覚→聴覚』を解答したように、答えはあるかも知れません。お暇があれば、探してみるのも面白いかも知れません。