大学祭に占い師が来ていて、500円で占ってくれると言うので占ってもらった。
で、マジにビビッた。
僕が5ヶ月かけて触れ合い傷つけたりもして、ようやく輪郭だけ分かってきた彼女と言う存在を、生年月日だけで見事に言い当てた。僕が思っている通りの、結構一般的でない志向まで。
そして僕の、自分自身で22年かけて描いた自画像も。そこまで深くではないが、間違いではない。見事なまでに。
二人の間の関係性も、これも僕が思っている通りの事を言っていた。性格は合うし、お互いの足りないところを補い合える。だが、価値観が決定的なまでに違う。大正解としか言いようが無い。
本当に、恐ろしくなった。
僕が占いを信じないのは、たとえば血液型の性格診断みたいに、たった四種類の性格に全人類を分けられるわけがない、と言うところから来ている。だが実際は、生年月日だけで全てお見通しとなった。
ならば、彼女にとっての僕は57年7月17日生まれの何千人だか何万人だかでも事が足りると言う事で。僕にとっての彼女は60年4月15日生まれの何万人だかで事足りる。
そんなわけないのに、無いのに、現実に占い師は僕らを言い当てた。表を参照しながら、当たり前のように。そんなわけ。